東京市場、円高傾向が一段落 米景気の回復

8日の東京外国為替市場では、円が売られ、ドルが買われている. 午後1時現在、対ドルは前日午後5時時点より49銭円安ドル高の1ドル=81円25~26銭. 財務省が発表した1月の経常収支の赤字額が比較可能な1985年以降で最大となったことを受け、一時、1ドル=81円36銭近辺まで円安が進んだ. 対ユーロでは、同92銭円安ユーロ高の1ユーロ=107円01~08銭. ギリシャ政府の債務(借金)削減問題で、削減対象の39.3%分の国債を持つ民間投資家30社が自主的に債務削減に応じることになり、債務危機への警戒感が和らぎ、ユーロが買われた. 6日の東京外国為替市場では、米景気の回復期待でドルが買われた. 一時は1ドル=76円80銭まで円安ドル高が進み、急速な円高傾向は一段落した. 午後5時時点では前週末の同時刻より42銭円安ドル高の1ドル=76円60~61銭. 一方、対ユーロでは同13銭円安ユーロ高の1ユーロ=100円29~33銭. 今週は欧州中央銀行(ECB)の理事会が予定され、欧州の政府債務(借金)危機に再び注目が集まる. 市場では「欧州危機の動向次第で再びユーロ売りが進みかねない」(大手銀行)との警戒感もある.